光かがやく天使のしずく 上級立ちション講座3 二人でおにぎり 「んっ……うーん……」 まぶた越しに、ごく弱い朝の光が感じられる。寝返りがうてるところを見ると、ゆーきはもう起き出しているようだ。 「(ってことは……)」 ごく薄く、目を開けてみる。やっぱり、ゆーきの奴、布団のそばにしゃがんで、俺の顔をのぞ... 2019.05.09 光かがやく天使のしずく
光かがやく天使のしずく 上級立ちション講座2 二人で相談 「いっただきまーす!」 「うん、結構美味くできてるな……。どうだ? ゆーき」 「うん! すっごくおいしいよ!」 「はははっ……それはどうも……」 ニコニコ顔でうなずくゆーき。あんまりいい顔で笑う物だから、多少行儀が悪くても、許してしまう。何... 2019.05.09 光かがやく天使のしずく
光かがやく天使のしずく 上級立ちション講座 1 二人でお目覚め 「はぁっ! はぁっ! はぁっ! はぁぁ……っ!」 俺は、闇の中を走っていた。 いや、正確には、まったくの闇ではなかった。 ほの明るい、熱い闇。背後から聞こえる、爆発音。 巨大な火山が、気まぐれなその怒りをぶちまけていた。 真っ赤に燃えた火山... 2019.05.09 光かがやく天使のしずく
光かがやく天使のしずく いきたい~立ちション講座・概論5 あの人の、いのちの音 そんな調子で数冊読んでいるうちに、外がなんだか薄暗くなってきた。雨の勢いは弱まってないけど……。時計を見る。……あ、もう夕方だ……。台風のせいか、ずいぶん暗いなぁ……。 (くぅぅ……) もう一度鳴る、ボクのお腹。お昼食べるの、忘れてた……。... 2019.05.09 光かがやく天使のしずく
光かがやく天使のしずく いきたい~立ちション講座・概論 4 一人でしても…… (ざー……ざー……ざー……) 「ん……んんっ……?」 翌朝。そんな音で目が覚めた。……雨、かぁ…… 寝ぼけ眼で起き出す。あれ? なんだか……空気が重い……? 外の様子を見ようと、窓を開けてみた。すると…… (びゅうっ!!) 「きゃっ!」 ボ... 2019.05.09 光かがやく天使のしずく
光かがやく天使のしずく いきたい~立ちション講座・概論 3 いのちの音 ……なんだか懐かしいなぁ、ほんの数ヶ月前のことなのに……。 見上げた空は、夕暮れに赤ぁく染まってて、ボクの体にも、そのおすそ分けをくれる。 真っ赤な夕日。昼と夜、この世とあの世を繋ぐ、不思議な時間。その後に来る夜はまだ怖いけど、この時間は、... 2019.05.09 光かがやく天使のしずく
光かがやく天使のしずく いきたい~立ちション講座・概論 2 あの日のこと お腹も一杯になったボクは、食後の運動をかねて、またぐるりと回って、家の近くの公園までやって来た。 別に何も変わったところのない、小さな公園だけど、ここもボクのお気に入りの場所。いつものベンチに座って、思い切りもたれかかって、空を見上げる。 ... 2019.05.09 光かがやく天使のしずく
光かがやく天使のしずく いきたい~立ちション講座・概論 1 いつもと違う週末 「る、るるるーん……」 鼻歌を歌いながら、ボクが振るのはフライパン。炒めてるのは、セロリと豚肉。セロリがしっとりするまでよーく炒めて、お塩とコショウで味付けして……。 とっても簡単で、おいしいおかず。潤一さんの好物だから、ボクも作りがいがあ... 2019.05.09 光かがやく天使のしずく
光かがやく天使のしずく ぽかぽか~立ちション講座・休憩時間 その2 「(……お?)」 と、そんな、更にオブラートを重ねてしまったような視界に、人影がうつった。ベンチに横たわる、ちんまりとした体。膝までで折り返したようなジーパンに、Tシャツ。その上半身は、小さいながらも、柔らかな曲線を描いていて……なんて、く... 2019.05.09 光かがやく天使のしずく
光かがやく天使のしずく ぽかぽか~立ちション講座・休憩時間 その1 「うーむ…………」 「どうしたの? 友部さん?」 昼休み。いつも行く定食屋の一件で、日替わり定食を食べながら、俺はしきりに唸っていた。何か悩んでいる風に見えたのだろうか、一緒に喰っている同僚が、心配そうな声を掛けてくる。そいつは、涼しい店内... 2019.05.09 光かがやく天使のしずく