異世界

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SF(少し・不条理)

がちゃっ 5 教祖と逮捕と公開処刑

がちゃっ 扉を開けて部屋へ入った僕を、たくさんの黄色い悲鳴が迎えた。 「あぁあっ! 生マラ様ァッ!!」 「生マラ様よォォォッ!」 そこにいるのは、たくさんの裸の女性達。もちろん、若い上に容姿端麗だ。 すがりつこうとするところを手で鷹揚に制し...
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がちゃっ 4 据え膳食わぬは……?

がちゃっ…… 僕は、その部屋のドアを開けた。 薄暗く照明を落とした部屋に、彼女は、いた。 「…………」 ベッドの上に、並んで座る。 シーツとは違う白さをもった細い指が、ぼんわりと浮かび上がる。 「あっ……」 重ねた手に上がる、小さな声。少し...
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がちゃっ 3 奇妙な依頼

「……そんな、急に言われても……」 「でしょうね。けど、唐突は承知の上よ」 「うー…………ん…………」 僕は、その『お願い』を聞いて、困惑という文字が目に見えるぐらいに顔をしかめた。 この世界では、さっき聞いた通り、男は、一定の範囲内でペニ...
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がちゃっ 2 パラレルワールドへいらっしゃい!

「ちっくしょう……せっかくおいしい思いができると思ったのになあ……」 結局、さっきまでの生唾は、苦虫のエサにしかならなかった。僕は親の仇のようにその虫どもをかみ砕きながら、会社までの道を歩いていた。やれやれ、今日も無遅刻無欠勤記録更新だ……...
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がちゃっ 1 『あのドア』の先は?

僕は、そのドアの前で冷や汗を浮かべていた。 濃いピンクに塗られて、格子のへこみが装飾としてある、洋風のドアだ。 「ごくっ……」 生唾を飲み込む。後ろ髪からしたたった汗が、ワイシャツの襟にこぼれる。 僕はなかなか動けない。ただでさえない時間が...
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ぶわっ 6 何処とも知れぬ風景

「あらボーヤ、さっきも会ったわよね。どう? アタシの体、しっかり見てくれた?」 つややかな、たっぷりの黒髪、頭身の高い背丈。それを包む、薄紫のコート。襟から上、顔の、突き抜けそうなほど透き通る白い肌。黒目がちの大きな瞳。流れるような、垂れ気...
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ぶわっ 5 あの女性がいる風景

「やあやあ、どうも、ご無沙汰しております! お世話になります!」 「こちらこそ、どうも…」 サラリーマンの挨拶、 「あら奥さん、お買い物?」 「ええ、ちょっと変わった物が欲しくなって、そこのお店まで。輸入物の変わった食材、ございますでしょ?...
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ぶわっ 4 トレンチコートだけの風景

(がくん!) 「おわっ!?」 僕は、階段を踏み外したような感覚で我に返った。びくり、と体が震え、音を立ててテーブルの上の物が揺れる。危ない、危ない…。慌てて体制を整え、辺りを見渡した。…そこは、さっきまでと同じ喫茶店。どうやら、くつろぎすぎ...
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ぶわっ 2 奇妙な女性のいる風景

そんな、僕の回りだけゆっくり時間が流れているような錯覚の中、僕は再び、視線を自分の周囲まで引っ張り戻してきた。ちょっと首の辺りがこったみたいだな。そう思った僕は、少し勢いをつけてブン、ブン、と頭を左右に振った。 (ごき くき…) そんな音と...
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