光かがやく天使のしずく 釣りキチ日誌~立ちション講座特別編・秋期臨海学習 2 ゆーき、失敗する。そして? 昼ちょっと前までに、俺とゆーきは各一匹ずつ釣果を追加した。一匹目と同じく、俺はメバル、ゆーきはアイナメだった。諏訪さんはというと、カレイとキスを一匹ずつ。両方とも砂地の海底に住む代表的な魚だということらしい。この釣果が多いのか少ないのか、ビ... 2019.05.10 光かがやく天使のしずく
その他作品 耳だけ芳ちゃん ――その日も、お芳ちゃんは、ちょっぴり長めのおかっぱ髪を一生懸命振りながら、『いつもの場所』に向かっていました。 時間も、いつも同じ。両親が寝静まった真夜中、こっそり調べて探り出した家の合い鍵を持って、扉をくぐるまではゆっくりと、でも、一度... 2019.05.10 その他作品
その他作品 星空の君 5 降ってきた星空 誰もいない砂浜に、人影が一つ。俺は砂に足を取られつつ、近づいていった。 女の子だ。……ん? この娘……そうだ! 昼間にサトウキビをくれた娘だ! 偶然だな。ちょうどいい。昼間はお礼が言えなかったから、ちゃんと言っておこう。 「こんばんわ」 俺... 2019.05.10 その他作品
その他作品 星空の君 3 唐突な光景 「んー……なんか、遠近感が変になりそうだぜ……」 ツマミを取りがてら、俺がむくりと起きあがったときだ。 ほとんど真っ暗な視界に、人影が見えた気がした。 「ん? おい……あそこ、誰かいないか?」 俺は目を凝らし、遠くを指さした。確かに誰かいる... 2019.05.10 その他作品
SF(少し・不条理) ぶわっ 3 トレンチコートのある風景 別に、『あの距離をどうして一瞬で?!』なんて物じゃない。話が前後するけど、僕の座っている席は、壁沿いに据え付けられた、一脚の長いソファー。その前に、五〇センチ四方ほどの二人掛け用のテーブルが、これまた五〇センチ間隔ほどで並び、それぞれに椅子... 2019.05.09 SF(少し・不条理)
SF(少し・不条理) ばふっ 4 4回目 駅前から、タクシーで行くと5分足らずの所に、僕の家はある。小汚いワンルームマンションだ。いつもなら、何の感慨もなく帰ってくるんだけど、今日ばかりは勝手が違う。後ろから、ちょっと妖しげな女性がついて来ているのだ。 「ここで……いいかな。僕の家... 2019.05.09 SF(少し・不条理)
光かがやく天使のしずく Happy^2 Birthday My (S)We(e)t Angel! 1 いつもの時間 程良く残業をしてから家に帰り、あいつの作ってくれる夕食を、笑いながら平らげて、満足のため息一つに、投げ出す身体。流しからは、リズミカルに食器を洗う音と、あいつの鼻歌。なんということはない、いつもの時間。眠るまでの数時間、和やかな時間。 「は... 2019.05.09 光かがやく天使のしずく