擬音

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SF(少し・不条理)

がぼっ 5 ぎくっ

『どわぁっ!?』そう叫びたかったが、それすら出来なかった。なんでだ? さっき、向こう側にいただろう? 動く音もしなかったし……どうなってるんだ?唐突さに目が白黒していても、見えるところは見てしまう。身体にタオルは巻いていない。そのままだ。銀...
SF(少し・不条理)

がぼっ 4 ずざっ

ぶくぶく…… ぶくぶく……「ぶはっ!! げほっ!! げほっ!!」危ないところで気がついて、僕は思いきりむせた。咳の音が大きくこだましてやかましいけど、こっちはそれどころじゃない。「はぁ、はぁ、はぁ……あー……やれやれ。危なかった」ひとりごち...
SF(少し・不条理)

かぼっ 3 ぶくぶく

喜び勇んで脱衣場へ。しかし、下駄箱と脱衣場のロッカーが有料制であることに、その勢いはいささかそがれてしまった。細かい。けちくさい。僕は「いかがなものか……」と、その時だけ、狭量な偏屈爺さんと化した。でも悲しいかな、盗難事件は結構あるのも事実...
SF(少し・不条理)

がぼっ 2 くらっ

『ありまおんせんー……ありまおんせんー……』のんびりとした車掌の声と共に、有馬温泉駅に着いた。実は、いつもの喫茶店に近い駅から私鉄だけでも行けたんだけど、旅情はJRの方があるし、運賃が安くつくからいい。よけいなこだわりと言われれば、それまで...
SF(少し・不条理)

がぼっ 1 びきっ

「……っくしっ」いつもの喫茶店の、いつもの席。そしていつものモーニングセットをパクつきながら、僕は大きめのくしゃみをした。「っすぅ……ふぅぃー……」お気に入りの煙草の味も違ってるようだ。こういう時は……「どした? 風邪か?」マスターがカウン...
SF(少し・不条理)

ばふっ 5 n回目

「ふわぁぁぁ……」いつもの朝。割と片づけられた部屋が目に映る。「あれ? なんか……」昨日あったような気がする……けど……気のせいか?ま、いいや、朝飯を喰いに行こう。簡単に身支度をして、愛用の自転車で駅前の喫茶店に行く。寝ぼけ眼にコーヒーの香...
SF(少し・不条理)

ばふっ 4 4回目

駅前から、タクシーで行くと5分足らずの所に、僕の家はある。小汚いワンルームマンションだ。いつもなら、何の感慨もなく帰ってくるんだけど、今日ばかりは勝手が違う。後ろから、ちょっと妖しげな女性がついて来ているのだ。「ここで……いいかな。僕の家だ...
SF(少し・不条理)

ばふっ 3 3回目

「よっ……」奥のソファーに女性を横たえ、冷水を含ませたおしぼりを額にあてる。「ふぅぅっ……んっ……」勘違いされるような声を上げる彼女に、僕は思わずあたりを見渡してしまった。でも、良かった。それほど顔色も悪くない。呼吸がちょっと荒い気もするけ...
SF(少し・不条理)

ばふっ 2 2回目

それから数日後。その日のことなんかすっかり忘れて、僕はまた、いつもの喫茶店の前にいた。ただし、時間は夜。同じ喫茶店に2回以上行くのも、僕には珍しくない。「一日の終わりのコーヒーも、また良きかなってね……よいしょっと」ばふっ「……え?」どんな...
SF(少し・不条理)

ばふっ 1 1回目

「ぃよいしょっ……と」駅前にある馴染みの喫茶店前。時間は朝。僕は、いつも特にすることがないので、ほぼ毎朝、自宅から自転車でこの喫茶店に通い、モーニングセットを食べている。ここのコーヒーが旨いからだ。何? する事がないとはどういうことだって?...
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