その他作品 闇色きゃらばん 4 うさんくせぇ習わし 「ふうっ……」 手近な自販機で買ったカップ酒をあおりながら、おれは村の中を歩いていた。 酔うどころか、水代わりにもなりゃしねえ。気分は朝から最低だった。 『アユム、ずいぶん巧くなったじゃないか。どうだ、一杯?』 そう言って、アイツはよくカッ... 2019.05.10 その他作品
その他作品 闇色きゃらばん 1 おれはジャグラー 気持ち良い風の吹く夜だ。 縁日がかもす雑多な匂いも、ここへ来るまでにかなり薄まる。風にこされて漂うモノは、何となく空疎な雰囲気だ。みんな分かってんだな。祭りの後にゃ、何も残らねぇって事をよ。 だが、それがいいんだ、おれは。どうしようもなく痛... 2019.05.10 その他作品