失禁

やみのおり

聞こえる声 6

6. 外からの声  その日の夜。わたしは宿題を済ませるべく、机に向かっていた。 「………」 でも、手に持ったシャーペンは、トントントン……とノートに斑点を増やしていくだけで、解くべき問題は一向に頭に入ってこなかった。 食事は...
やみのおり

聞こえる声 3

3.探す声  次の日。わたしは学校を休んで、部屋にこもっていた。 滅多に体調を崩さないわたしだから、母さんはとても心配して、「パートを休んで家にいようか?」と言ってくれた。でもわたしは、「そこまでしてもらわなくていいよ」と断って...
その他作品

ファイナル・クエスト 2

2.魔女の憂鬱 「あーあ、暇だなぁ……」 石造りの巨大な城の中、同じく巨大な窓際に腰掛けて、つぶやく人影があった。 窓からは、だだっ広い野原と、森しか見えない。野原に生える草はみんな同じだし、森を成す木は、全て同じ...
うらめしあずき

うらめしあずき 4

プールサイドから、10メートルほど離れました。ほんの少しですが、みんなのざわめきが遠くに聞こえます。 曽宗さんと緒茂さんは、御司留さんの片腕ずつを持ってわざとゆっくり…いえ、ほとんど足踏みに近い早さで歩きます。 「はあっ…ア……ァンッ…...
SF(少し・不条理)

ぶわっ 3

3.トレンチコートのある風景  別に、『あの距離をどうして一瞬で?!』なんて物じゃない。話が前後するけど、僕の座っている席は、壁沿いに据え付けられた、一脚の長いソファー。その前に、五〇センチ四方ほどの二人掛け用のテーブルが...
中級・夏期特別補講

中級立ちション講座・夏期特別補講 2

Act.2 「うーむ…………」 屋上のビアガーデンで、俺は、あの時の浜辺のようにうなっていた。 広い屋上に作られた座席は、またしても人、人、人……。 失礼を承知で言わせてもらうが、一体どこから湧いて来るんだろう……。 ...
やみのおり

幻影 2

2.確信  次の日。やっぱり昨日のこともあって、彼女のことが気になりだした。 僕と彼女の席は離れていたけど、僕は遠目にずっと彼女の方を見ていた。 友達と談笑する姿、真剣に授業を受ける姿……。どれも、昨日のあの顔とはかけ離れ...
やみのおり

幻影 1

1.困惑  僕があの娘に会ったのは、学年が上がったクラス替えの時だ。 確かにその娘は可愛かったけど、その時は一目惚れとか、そんな感情は持たなかった。 僕自身特に取り柄のない人間だったし、それからも、アタックしてみようとか、...
やみのおり

彼女のこと 3

3. 渇望  私は、そのままの姿勢で彼女の話を聞いてあげました。変に目線を合わせるよりも、呟きを拾ってあげるぐらいの方が話しやすいだろうと思ったからです。 「お父さんとお母さんがね……私に……すごく期待してる...
やみのおり

彼女のこと 2

2. 告白  そして次の日。一日の授業がもうすぐ終わるという頃のことです。 普段通り授業を聞いている私の耳に、ある声が聞こえてきました。「……ッ……ふ……あ……つッ」 どこから聞こえてくるのかと目を巡らせると、昨日の彼女で...
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