やみのおり 影縫光(かげぬうひかり)~幻影・裏面 4 4. メビウスの輪 全てを消し去る『光』は、幾万、幾億の針となって降り注ぐ。 その針は、モノの想いを地に縫いつけ、影をもねじって縫い合わせる。 放たれた想いはたどり着くことなく、メビウスの輪の中を循環する。 そして、届か... 2019.05.09 やみのおり影縫光(かげぬうひかり)~幻影・裏面
やみのおり 影縫光(かげぬうひかり)~幻影・裏面 3 3. 視線 そんなある日のことです。授業中、奇妙な視線を感じました。 視線の元を探すと、一人の男子でした。 取り立てて目立った存在でもなく、女子達の間でも話題にすら上らないような、本当に「普通の」男子です。 私が気づいた... 2019.05.09 やみのおり影縫光(かげぬうひかり)~幻影・裏面
やみのおり 影縫光(かげぬうひかり)~幻影・裏面 2 2. 楽しみ 『性』と言う物を意識し始める年になると、その我慢が、はっきりと『快感』になっていくことを認識しました。 しかし、大きい方をあまり我慢しすぎると体に悪いと言うことも解ってきたので、小さい方で「楽しむ」事にしま... 2019.05.09 やみのおり影縫光(かげぬうひかり)~幻影・裏面
やみのおり 影縫光(かげぬうひかり)~幻影・裏面 1 1. 述懐 私は、小さい頃から人の目を良く気にする子でした。恥ずかしい、はしたない、という『恥』の意識を徹底してたたき込まれたのです。 そのためか、人付き合いも粗な物になっていき、私は本当の人付き合い、と言う物からは遠い... 2019.05.09 やみのおり影縫光(かげぬうひかり)~幻影・裏面
やみのおり 影縫光(かげぬうひかり)~幻影・裏面 0 0. あの門まで 彼は一体なんだったんだろうか。 私の方をずっと見ていた。 濁った光の目でもなく、 でも射るような物でなく、 あるいは好奇のそれでなく、 そう、それは助けを乞うための、懇願のような……目。 ... 2019.05.09 やみのおり影縫光(かげぬうひかり)~幻影・裏面